<以下改訂中>
◆ 前回と同様にビフタル酸無水物(BPA)とパラフェニレンジアミン(PPD)より作成したポリイミド(PI)の結晶の透過電子顕微鏡(TEM)写真と対応する電子線回折(ED)図です。TEM写真にはこのPIの「板状結晶」が存在しています。ED図はこの「板状結晶」の表面に電子線を垂直に入射して測定しました。ED図は典型的な(hk0)パターンであり、分子鎖が折りたたまれながら板状結晶に垂直に配列していることは明らかです。

◆ このED図のパターンは主な回折アークを通過する直線の左右に対称ではなく、記事[#2029]に載せたBPA-ジアミノジフェニールエーテル(DADE)系のPIの結晶(斜方晶)の左右対称のED図のパターンとは異なっています。単斜晶の単位胞を仮定すると説明できるはずです。広角X線回折の結果と対応しながら今後検証していきたいと思っています。

ミクロラボΠSABAE TAKAHASHI-ONODA


PPD-小Fig3-16-下-圧