◆ 高密度ポリエチレン(HDPE)を圧縮した場合の球晶の変形様式を検討しました。これまで説明したのと同じ膜(厚さ:0.3mm)を0.8cmの円形にくり抜き、20℃と100℃においてプレス機を用いて圧縮しました。圧縮後1日を経過した後の測定値より圧縮率を評価しまし。下図は圧縮率と応力の関係を示しています。膜面に垂直にカミソリで切片を切り取り偏光顕微鏡測定に供しました。

片-圧-Fig4-2-圧
◆ 到達できる最大の圧縮率は20℃では約35%、100℃では約75%です。膜の3方向における変形率をそれぞれλ1λ2λ3とします。体積一定で変形すると仮定すると次式が成立します。
              λ1・λ2・λ3=1
 λ1を厚さ方向の変形率、λ2λ3を圧縮方向と直角方向の変形率とするとλ2=λ3ですから次式が成立します。
            λ1λ2^2 =1
            λ2^2  = 1/λ1

◆ 膜の断面における球晶の変形を想定します。半径1の球晶を圧縮した結果、長軸がLで短軸(圧縮方向)がWの楕円型の球晶に変化したします。
  L/W = λ2λ1 = 1/(λ1λ1 ・・・・(1) 

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投稿日:2022年5月23日
改訂日:2022年5月31日